画像生成AIの日本語が崩れる? 33枚で見えた誤字と直し方
執筆・監修: 佐々木 航公開 更新 5 分で読めます

画像生成AIに日本語を書かせると、文字が崩れる。そう思って、チラシの文字だけ別のツールで入れている人も多いかもしれません。
2026年11月2日に、YOBITSUGI AIの3つのモデルでポスターやメニューを33枚作り、1字ずつ確かめました。プロンプトで指定した文字に、ぐにゃぐにゃの文字化けはありません。そのかわり、33枚のうち5枚で、きれいな字のまま値段や名前が別の字になっていました。
| モデル(各11枚) | 誤字 | 余分な字 |
|---|---|---|
| GPT-Image-2.5 | 1枚 | 3枚 |
| Nano Banana 2.1 | 1枚 | 5枚 |
| Grok Imagine 2.0 | 3枚 | 0枚 |
誤字は、難しい字を入れた15枚に集まりました。クリスマスや年末年始のポスターの18枚は、3つのモデルとも誤字がありません。各11枚なので、モデルの順位というより、間違えやすい字の傾向として見るのが無難です。1
きれいな字のまま、別の字になる

どれも、ぱっと見ただけでは気づきません。でも、650円のメニューをそのまま印刷すれば、レジの値段と食い違います。お客さまや社員の名前なら、もっと気まずいことになります。
Grok Imagine 2.0は、縦書きのお品書きで「鰆の西京焼き西京焼き定食」と、語を2回書いた列もありました。
「余分な字」は、頼んでいないのに入った文字です。Nano Banana 2.1は、ポスターの飾りに「Merry Christmas」を入れ、メニューには「お飲み物」「お食事」といった見出しを足して、品目の順番まで変えました。2
長さより、字の種類で間違える
文字数が増えるほど間違えると思いがちですが、結果は逆でした。274字の休業の案内は、3つのモデルとも1字も間違えていません。誤字が出たのは、40字のスタッフ紹介のほうで、3枚のうち2枚です。

間違えたのは、はしご高やたつさきのような異体字、魚へんの字、数字、濁点と半濁点です。ふだんの文章に出る字は長くても書けて、1字の違いで意味が変わる所ほど外れやすいと言えそうです。
症状ごとの直し方
頼んでいない英語や見出しが入る
プロンプトの最後に、次の一文を足します。
指定した文字のほかは、英語や見出しも含めて一切書かないでください。
ポスターとメニューを4枚作り直すと、4枚とも余分な文字は入りませんでした。メニューは「品目の順番も変えないでください」も足すと、指定した順に並びました。
値段や数字が違う
作り直すより、画像の編集で直すのが早い場合があります。Grok Imagine 2.0に次のように頼むと、1回で630円に直り、ほかの行は変わりませんでした。
焼き林檎のタルトの値段を630円に直してください。ほかの文字とレイアウトは変えないでください。
難しい漢字が別の字になる
場所は、位置ではなく行の中身で指定します。「右から2列目のいちばん上の字を直して」と頼んだときは、題の列を数え忘れていて、合っていた「鰤」が「鰆」に変わりました。「「鰆の西京焼き定食」の行のいちばん上の字」と書き直すと、正しい字になっています。
ただし、このとき縦長の画像が正方形になり、紙の上下が切れました。編集のあとは、字だけでなく画像の大きさも見てください。3
人名の異体字が直らない
ここは、言葉の説明も編集も効きませんでした。「「髙」は「高」ではなく、はしご高です」「「﨑」は「崎」ではなく、たつさきです」と足して作り直しても、GPT-Image-2.5は「崎」、Grok Imagine 2.0は「高」のままです。Grok Imagine 2.0は、さらに「製菓」を「焙菓」に変えました。
編集で「高」を直す依頼も、2回とも直りません。1回目は、頼んでいない「凜」が別の字に変わりました。

値段と名前は、あとから重ねる
いちばん確実だったのは、絵と文字を分けるやり方です。YOBITSUGI AIには、次のように頼みました。
カフェのスタッフ紹介のポスターの背景。生成りの紙の四隅に、コーヒー豆と葉の線画を小さく添える。中央は広く空ける。文字・数字・ロゴは一切入れない。
絵ができたら、「作業用のパソコンのフォントで、次の文字を画像として重ねてください」と続けて、文字を渡します。7行とも正しく、はしご高もたつさきも出ました。文字はフォントで描くので、AIの誤字は入りません。ただ、手書きの風合いや、絵になじんだ飾り文字にはなりません。はしご高やたつさきが出るかどうかも、フォントしだいです。
出す前に見る3か所
AIの誤字はきれいな字で出るので、頭の中で補って読んでしまいます。だから、プロンプトと横に並べて、次の3か所を拡大して見るのが確実です。
- 値段、日付、電話番号などの数字
- 人名、店名、商品名
- 魚へんのような画数の多い字と、縦書きの列
短い見出しや飾りの文はAIに書かせて、値段と日付と名前だけ重ねる。チラシやメニューなら、この分け方がいちばん手戻りが少ないかもしれません。
YOBITSUGI AIでは、GPT-Image-2.5、Nano Banana 2.1、Grok Imagine 2.0を1つのアカウントで選べます。1枚のクレジットは、今回の平均で順に約1.9、約8.4、7.0でした。ほかの画像のモデルは画像生成AIの比較で見比べられます。文字を重ねる手順は、年賀状の作り方でもご覧いただけます。
注
18枚は、短い文、中くらいの文、長い文のポスターを2枚ずつ作りました。15枚は、メニュー(178字)、休業の案内(274字)、黒板の写真、スタッフ紹介、縦書きのお品書きを1枚ずつです。頼んだ文字はのべ約2,800字で、店も人名も架空です。どれも1回で作り、作り直していません。GPT-Image-2.5はgpt-image-2.5-flareの標準の品質です。判定は編集部が拡大して見たもので、休業の案内は機械の読み取りでも原文と照らしました。メニューは読み取りが崩れ、この方法を使えませんでした。「蕗の薹」の「薹」は、3枚とも筆の字の細部がつぶれて正誤を決められず、誤字に数えていません。 ↩
GPT-Image-2.5の3枚は、メニューの見出しと、写真の中の小さな「Cafe」の文字です。Nano Banana 2.1の5枚は、英語の2枚、メニューの見出し、黒板の写真の背景にある読めない文字、お品書きの落款です。Grok Imagine 2.0に余分な文字はありませんが、休業の案内では1文の途中を枠で区切りました。 ↩
編集の1枚のクレジットは、Grok Imagine 2.0が約12.2、Nano Banana 2.1が約7.3でした。Grok Imagine 2.0では、作り直すより編集のほうが高くつきます。 ↩

