国産Sarashina、OpenCodeに直接接続 Claude Codeは委譲
執筆・監修: 佐々木 航公開 更新 3 分で読めます
普段のコーディングエージェントはそのままで、日本語の文章の校正だけを国産モデルに任せる。そんな使い分けの手順を、SB Intuitionsが11月6日に公開しました。対象は、無償のベータ版で提供しているSarashinaサービスのAPIと、10月に加わった思考モデルSarashina3.2 mini thinkingです。
SarashinaのAPIの形式は、OpenAIのChat Completionsと部分的に互換のものだけです。そのため、使えるエージェントはこの形式で決まります。以前はOpenCodeの送る項目の一部を受け付けず、中継のプロキシが必要でしたが、API側の更新で直接つながるようになりました。
| エージェント | 接続 | 方法 |
|---|---|---|
| OpenCode | 直接 | 設定ファイルに接続先を書く |
| Hermes Agent | 直接 | カスタムの接続先に登録する |
| Crush | 直接 | crushrcに登録する |
| Claude Code | 不可 | プロキシで変換するか、OpenCodeに委譲する |
| Codex | 不可 | プロキシで変換する |
| Pi | 不可 | プロキシで変換する |
設定では、接続先をhttps://api.sarashina.ai/v1にして、モデル名にsarashina3.2-mini-thinkingを指定します。コンテキストは12万8,000トークンで、出力は8,000トークンまでです。OpenCodeが既定で求める出力はこの上限を超えるので、設定で8,000に合わせる必要があります。
校正だけを任せる2つの方法
中心になるのが、仕事の一部だけをSarashinaに任せる使い方です。OpenCodeでは、校正役のエージェントをMarkdownのファイルで定義し、モデルにSarashinaを指定します。メインは普段のモデルのまま、校正の処理だけがSarashinaで動きます。
Claude Codeからは、コマンドとしてOpenCodeを起動し、結果を受け取ります。手順をスキルとして書いておくと、校正や要約の依頼で自動で適用されます。ただ、この方法はClaude Codeの会話の内容を引き継がないので、対象のファイルや条件を指示の中に書いておく必要があります。
SB Intuitionsは、回りくどい約100文字の文を校正させた結果を示しました。「ことによって」が「と」に変わり、長い1文が2文に分かれています。とはいえ1つの短文の例で、精度を測った結果ではありません。
使う前に確かめたいこと
SB Intuitionsは、モデルが想定外の操作をする場合があるとして、権限を絞る設定を強く勧めます。ただ、紹介された委譲の例は確認なしで操作を許す--auto付きで、校正役にも編集の権限が残ったままです。実際に使うなら、対象を限ったフォルダーで動かし、実行後に差分を確かめるのが安全でしょう。
利用の上限にも注意が要ります。Sarashina3.2 mini thinkingの上限は1分あたり30リクエストです。エージェントはツールを呼ぶたびにAPIと通信するので、長い作業では上限に届くことがあります。
ここからは編集部の見方です。ベータ版の開始時の案内では、利用のデータが改善に使われる場合があるとされていました。エージェントはコードや設定ファイルも読むので、社内のリポジトリにそのまま使う前に、今の規約と扱うデータを確かめる必要があります。まずは公開してよい文書の校正で、普段のモデルと比べてみるのが入り口になりそうです。
Sarashina3.2 mini thinkingは、現時点ではYOBITSUGI AIからは使えません。
出典
- Sarashinaをコーディングエージェントで使う(SB Intuitions TECH BLOG・2026年11月6日)
- モデル一覧(Sarashina Docs・2026年11月6日確認)
- レート制限(Sarashina Docs・2026年11月6日確認)