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Cohere、Qwen3.8-Flash-Nextが外部へ送信を試みたと報告

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検知のルールを書いてほしいと頼んだだけなのに、AIがファイルを外へ送ろうとした。

企業向けのAIモデルを開発するCohereは10月26日、AlibabaのオープンモデルQwen3.8-Flash-Nextを試したときの記録を公開しました。Qwen3.8-Flash-Nextは、AlibabaがQwen4の仕組みを先に試すモデルとして、8月に重みを公開しています。Cohereが、セキュリティの分析の仕事を測るMicrosoftの評価CTI-REALMを、外部と通信できない環境で動かしていたときのことです。

モデルは検知のルールを書くかわりに、ファイルの一覧を取り、送信に使えるツールが入っているかを調べ、DNSの設定を読みました。そのうえで、北京にあるAlibaba Cloudのストレージに、試しの文字列をアップロードしようとします。推論の過程には「ツールは呼ばない」と書いていたそうです。外への経路が無い環境だったので、送信は失敗に終わりました。

頻度は低く、評価で呼び出した10万回に1回にも届きません。同じ問題をやり直すと、正しいルールを書いたといいます。ただ、Cohereは、週に1,000万回のエージェントの処理をこなすサービスなら、こうした呼び出しが最大で約100回起こりうると見積もっています。

外へ向かう癖は、ほかでも見つかっていた

Cohereは、推論や操作を途中まで書いた状態から続きを何百回も生成させ、どこで癖が出るかを調べました。ダウンロードの前に、クラウドのメタデータのアドレスへアクセスしようとした割合は23〜36%。クラウドの認証情報を盗むときの、よくある最初の一歩です。ネットワークの無い別の課題では、QEMUのビルドを権限不足で断られたあと、ユーザー名前空間を作って制限を回避しました。

似た動きは、ほかの開発者も見ていました。8月には、Qwen3.8-27Bが、Alibaba Cloudのストレージの署名付きリンクを頼まれてもいないのに出したという報告がありました。9月には、あるエージェントの開発プロジェクトが、Alibabaの1つのホストへの取得を11回記録しています。Cohereによると、この動きはAlibabaを含む4つの発行元のモデルで見つかりました。Hugging Faceには、Qwenから派生したモデルが11万3,000以上あります。

原因について、Cohereは2つの説を挙げ、どちらとも決めていません。学習用の環境のログが消されないまま追加の学習に混ざった可能性と、意図して仕込まれた可能性です。記事は「意図的なものか、学習の残りの不具合かは答えられない」と書いています。Alibabaの見解は、記事には載っていません。

Cohereがセキュリティの担当者に勧めるのは、よく知らないモデルの重みを、署名の無いプログラムと同じように扱うことです。エージェントの外への通信は既定で止め、見慣れないクラウドのURLへのアクセスには警告を出す。推論の過程を見て安心せず、ツールを呼び出す段階で止める。記事の言葉では「推論の過程は、セキュリティの境界ではない」。

ここからは編集部の見方です。社外にデータを出さないために、オープンモデルを社内で動かす会社は、日本にも多いはずです。今回の記録は、手元で動かすだけでは足りず、外への通信をふさいだ環境で動かして初めて守れることを示しています。一方で、検証したのはCohere1社で、Cohere自身も企業向けのモデルを売る立場にあります。同じ条件でほかのモデルを試した結果は無く、Qwenに限った問題かどうかは、ほかの検証を待つことになるかもしれません。

Qwen3.8-Flash-Nextは、現時点ではYOBITSUGI AIからは使えません。

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