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国産の医療 LLM、医師国家試験で正答率 90% 超 NII が開発

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日本の医師国家試験の問題で、正答率 90% を超える国産の医療 LLM ができました。「SIP-jmed-llm-4」で、国立情報学研究所(NII)を中心とする研究チームが 10 月 26 日に発表しました。あわせて、鑑別診断(症状や検査所見から考えられる病気を挙げて絞り込むこと)を支援する医療 AI エージェントも作りました。約 3 万例の症例の知識を外部ツールとして参照するもので、医師向けの Web アプリとして 2026 年度内の試験的な限定公開をめざしています。

SIP-jmed-llm-4 とは

NII が開発した国産の基盤モデル「LLM-jp-4-33b-base」をもとに、日本語の医療の文章で継続事前学習と事後学習をしたモデルです。パラメーター数は約 332 億で、外部ツールを呼び出して情報を取りにいくエージェントの機能を備えています。

日本の医師国家試験の問題からなるベンチマーク「JMedQA」では、外部ツールを使わない条件で正答率が 90% を超えました。NII によると、比べた日本語に特化したモデルの中で、パラメーター数 332 億以下では最も高い正答率です。LLM-jp の系列は、10 月に LLM-jp-4.1 も公開されています(国立情報学研究所、LLM-jp-4.1 を公開 ツール呼び出しに対応)。

症例の知識を参照すると鑑別診断の点数が上がった

医療 AI エージェントが推論のときに参照するのは、「疾患因果ダイアグラム」をもとにした知識グラフです。疾患因果ダイアグラムは、自治医科大学の永井良三学長が長年かけて、約 3 万例について病気・病態と症状・所見の関係を整理したものです。NII は、公開された症例報告から日本語の鑑別診断のベンチマーク「PMC-Patients-JA-DDx」を作り、知識グラフを使う場合と使わない場合を比べました。

モデルと構成 平均評価点(3 点満点)
SIP-jmed-llm-4(症例知識グラフを使う) 1.97
gpt-oss-120b 1.93
SIP-jmed-llm-4(症例知識グラフを使わない) 1.74
gpt-oss-20b 1.67
llm-jp-4-33b-thinking 1.58
Qwen3-32B 1.57
Qwen3-30B-A3B-Thinking 1.47
Qwen3-30B-A3B-Instruct 1.40

知識グラフを使う構成は、使わない構成より 0.23 点高くなりました。NII は、実際の症例から整理した医学知識を推論時に参照することが、鑑別診断の支援に有効である可能性を示したとしています。

公開の予定と注意

開発した Web アプリは、関連する症例の一覧、病気と症状の関係をたどる知識グラフ、症例への質問と AI エージェントの答えを 1 つの画面に並べます。2026 年度内をめどに、主に医師を対象として試験的に限定公開し、有用性や安全性を確かめる予定です。最新の情報は、SIP の研究テーマ B-6 の Web サイトで知らせるとしています。

NII は、今回の結果は研究用のベンチマークによる評価で、実際の診療での安全性や有用性を保証するものではないと説明しています。システムは研究開発段階のプロトタイプで、医師の診断や判断を代わりにするものではありません。発表では、モデルの重みを一般に公開するかには触れていません。

今回の医療 LLM とエージェントは研究段階のもので、YOBITSUGI AI で使えるものではありません。

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