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紙の書類や PDF の文字を読み取るなら

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架空の請求書の明細を読み取ってまとめた Excel の表。品名・数量・単位・単価・金額と、計算し直した金額、確認の列が並ぶ

紙の請求書や会議の配布資料のように、文字が画像になっている書類は、そのままでは検索も集計もできません。OCR(画像の中の文字を読み取ること)で文字に直すと、Excel にまとめたり、文書として直したりできます。この記事では、記事のために作った架空の請求書の写真と、スキャンした会議資料の PDF を、YOBITSUGI AI から Mistral OCR で実際に読み取りました(2026 年 10 月時点)。88.1 秒・52.77 クレジットで、Excel の表と Markdown の文書ができました。

向いている AI・道具

YOBITSUGI AI では、Claude(メインのエージェント)が、文字の読み取りを Mistral AI の Mistral OCR に頼み、その結果を確かめてファイルにまとめます。今回の作業で実際に使われたものは次のとおりです。

役割 使われた AI・道具 今回やったこと
文字と表を読み取る Mistral OCR(OCR 4.1) 請求書の写真 1 枚と PDF 2 ページを読み取り、表を Markdown の表で返した
読み取った結果を確かめる Claude Opus 5.5(YOBITSUGI AI の既定のモデル) PDF のページを画像にして原本と見比べ、金額の計算と曜日を確かめた
ファイルにまとめる Claude Opus 5.5 とワークスペース 計算を確かめる列つきの Excel と、Markdown の文書を作り、Excel の表を画像でも見せた

Mistral AI は、Mistral OCR を、PDF や画像から文字と表を読み取り、見出しや表の形を残して返すものとしています。読めるのは PDF・Word・PowerPoint・Excel などの文書と、JPEG・PNG・HEIC などの画像で、1 ファイル 50MB・1,000 ページまでです。対応言語の一覧には日本語も入っています。モデルの違いは Mistral AI の紹介 にまとめています。

頼み方の例

今回、送った依頼文です。一字も変えずに載せます。2 つのファイルを先にファイル置き場に上げ、依頼に添付しました。

添付の 2 つのファイルの文字を、Mistral OCR で読み取ってください。

  • invoice-photo.jpg は、紙の請求書をスマホで撮った写真です。明細(品名・数量・単価・金額)と、小計・消費税・合計を Excel のファイル(seikyu.xlsx)にまとめてください。金額の計算が合っているかも確かめてください
  • meeting-scan.pdf は、会議の配布資料(2 ページ)をスキャンした PDF です。見出しと表の形を残したまま、Markdown のファイル(meeting.md)にしてください
  • 読み取りに自信がないところや、読み取れなかったところがあれば、場所を挙げてください

できたファイルは ocr というフォルダにまとめてください。Excel の表は、画面の画像でも見せてください。

ポイントは 3 つです。

  • ファイルごとに、何の書類で、何にしたいかを書く: 請求書は Excel、配布資料は Markdown と分けて頼んだので、それぞれに合った形で届きました。
  • 計算の確かめまで頼む: 「金額の計算が合っているかも確かめて」と書くと、Excel に、数式で計算し直した金額の列と、請求書の数字と合うかの「確認」の列が入りました。
  • 自信のないところを挙げてもらう: 読み取れなかった印や、本文と関係のないメモを、場所つきで教えてくれました。

実際にやってみた

1. 読み取らせた書類

請求書は、記事のために作った架空のものを、机の上で撮った写真のように加工した画像です。紙が少し斜めで、右上に赤い角印が重なっています。

机の上に置いた請求書の写真。明細 5 行と小計・消費税・合計の表、振込先が並び、右上の会社名に赤い角印が重なっている
読み取らせた請求書の写真(記事のために作った架空の請求書を、写真のように加工した画像)

会議資料は、2 ページの資料を画像にしてまとめた PDF で、文字のデータを含みません(スキャンした PDF と同じ形)。2 ページ目の右下には、付せんのような枠のメモがあります。

会議資料の 2 ページ目。11 月の予定の表と連絡事項の箇条書きがあり、右下に斜めの枠のメモがある
読み取らせた会議資料の 2 ページ目(記事のために作った架空の資料)

2. 頼む

YOBITSUGI AI のアプリで、2 つのファイルを添付して上の依頼文を送りました。Claude は、まず Mistral OCR で 2 つのファイルを読み取り、「PDF の手書きらしい部分などを目で確かめるため、ページを画像にして見ます」と書いて、PDF のページを画像にして原本と見比べました。

YOBITSUGI AI のアプリで、請求書の写真と PDF を添付して依頼文を送った画面。Claude が Mistral OCR で読み取り、PDF のページを画像にして読み込んでいる
YOBITSUGI AI に頼んだ画面。依頼文の下に、添付した 2 つのファイルと、Claude が動かしたコマンドが並ぶ(Claude Opus 5.5)

今回の読み取りに使われたのは、Mistral OCR の OCR 4.1(mistral-ocr-4-1)でした(読み取った結果のファイルに記録)。読み取ったのは、写真 1 枚と PDF 2 ページの合わせて 3 ページです。

3. できたもの

88.1 秒で、次のものが ocr フォルダに届きました。

  • 請求書の Excel(seikyu.xlsx)と、その表の画像
  • 会議資料の Markdown(meeting.md)
  • Mistral OCR が返したそのままの結果(JSON のファイル 2 つ)
請求書を読み取ってまとめた Excel の表。宛先・請求番号・発行日・お支払期限・請求元の下に、明細 5 行と小計・消費税・合計が並び、右の 2 列に計算し直した金額と OK の確認が入っている
できた Excel の表を画像にしたもの(Claude が作成)。「金額(計算)」は Excel の数式で計算し直した金額、「確認」は請求書の数字と合うかを表す

Excel の「金額(計算)」の列には「数量 × 単価」と合計の数式が、「確認」の列には、請求書の数字と合えば「OK」、合わなければ「不一致」と出す数式が入っていました。今回は、5 行の明細と小計・消費税・合計がすべて「OK」でした。

会議資料の Markdown は、見出し・2 つの表・箇条書きの形が残っていました。2 ページ目の部分は次のとおりです(手を加えずに載せています)。

## 3. 11月の予定

| 日付 | 内容 | 担当 |
| --- | --- | --- |
| 11月2日(月) | 冬の新商品の見本が各店に届く | 商品部 |
| 11月9日(月) | レジの待ち時間の調べ(1週間) | 各店の店長 |
| 11月18日(水) | 年末の売り場の配置を決める | 営業部 |
| 11月26日(木) | 第13回 店長会議 | 営業部 |

## 4. 連絡事項

- 年末年始の営業時間は、11月10日までに各店から営業部へ出してください。
- 新しいレジの研修は、11月中に各店で1回ずつ行います(日程は追って連絡)。
- 港町店の在庫の置き場の件は、次回の会議で決めます。

> **付せんのメモ(2 ページ目の右下・本文とは別)**
> 次回までに待ち時間の案をまとめる

最後に、自信がないところ・読み取れなかったところとして 3 つを挙げ、「それ以外に、読み取れなかった文字はありませんでした」と報告がありました。当メディアでも、Mistral OCR が返した結果を元の書類と 1 行ずつ見比べ、読み違いがないことを確かめました。

Claude の報告の画面。請求書と会議資料のそれぞれについてやったことと、自信がないところ 3 つが並ぶ
Claude の報告。角印・空の行・付せんのメモの 3 つを、場所つきで挙げている

うまくいかないとき

今回、実際に起きたことから書きます。

  • 印鑑の文字は読み取られない: 右上の角印の文字は、Mistral OCR の結果に入りませんでした。印が重なっていた会社名の「文具」と、お支払期限の「30日」は正しく読めていました。押印の有無を確かめたいときは、原本の画像を見ます。
  • 見出しの大きさがページごとにずれる: Mistral OCR は、2 ページ目の見出しを 1 ページ目より 1 段小さい見出しとして返しました。今回は Claude が気づいてそろえました。気になるときは「見出しの段をページの間でそろえて」と頼みます。
  • 本文と関係のないメモも本文に入る: 付せんのようなメモは、Mistral OCR の結果では本文の続きに入っていました。Claude が「付せんのメモ」として本文と分けました。メモを入れたくないときは、依頼文に書きます。
  • 表の数量に単位がつく: Mistral OCR は、数量を「4 箱」のように単位つきで返しました。Claude は Excel で数量と単位を別の列に分けています。計算に使う列は、数字だけの列にするよう頼みます。

よくある場面です。

  • 読み取れない文字が多い: 明るい所で、書類の真上から撮り直して頼みます。
  • ファイルが大きい: Mistral OCR が読めるのは 1 ファイル 50MB・1,000 ページまでです。超えるときは分けて頼みます。

YOBITSUGI AI でできること・できないこと

今回試した範囲で分かったことです。

  • できたこと: 写真とスキャンした PDF の文字と表の読み取り・Excel と Markdown へのまとめ・金額の計算の確かめ・自信のないところの報告。
  • 自分でやること: 原本との最後の見比べと、会計ソフトや社内のシステムへの登録です。
  • 試していないこと: 手書きの文字、縦書きの書類、罫線の無い表、ページ数の多い書類は、この記事では試していません。今回の書類は、印刷された文字だけでした。

料金の目安

YOBITSUGI AI は月額の費用がなく、使った分だけクレジットが減る仕組みです。モデルごとの金額は 料金とシミュレーション で確認できます。

今回は、読み取り・確かめ・Excel と Markdown づくり・表の画像づくりの 1 回の依頼で、52.77 クレジットでした(2026 年 10 月時点)。参考に、Mistral AI の API の料金では、OCR 4.1 は 1,000 ページあたり $4 です。

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出典

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