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デザイン性の高いホームページを作るなら

公開 12 分で読めます

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灰色がかった白でまとめた、架空の器の工房「灰白窯」のホームページの最初の画面(PC の幅とスマホの幅)

ホームページは、AI にひとこと頼むだけでも形になります。ただ、見た目を自分の考えに近づけたいときに、何をどこまで書けばよいかは分かりにくいところです。この記事では、架空の器の工房のホームページを、ひとことだけの依頼と、デザインの方針まで書いた依頼の 2 通りで YOBITSUGI AI に頼み、できたページを並べて比べました(2026 年 10 月時点)。どちらも約 7 分でページができ、直しを 1 回頼んだ分を合わせて、かかった費用は約 510 クレジットです。

向いている AI・道具

YOBITSUGI AI では、Claude(メインのエージェント)がページを書き、写真は画像生成 AI に頼みます。今回の作業で実際に使われたものは次のとおりです。

役割 使われた AI・道具 今回やったこと
ページを書く Claude Opus 5.5(YOBITSUGI AI の既定のモデル) HTML と CSS を書き、画面を撮って自分で見直した
写真を作る OpenAI の GPT-Image-2.5 Flare 器と工房の写真を作った(ひとことの依頼で 6 枚、方針まで書いた依頼で 9 枚)
画面を確かめる ワークスペースの中のブラウザ PC の幅(1440px)とスマホの幅(390px)で画面を撮った

Anthropic は開発者向けのドキュメントで、指示が無いと Claude の作る画面はありがちな見た目に寄りやすいと説明し、書体・色・動き・背景を具体的に指示することを勧めています。この記事の「方針まで書いた依頼」は、この考え方を、ふだんの日本語の依頼文にしたものです。

GPT-Image-2.5 は、画像を参考として渡して新しい画像を作れます(OpenAI のドキュメント)。方針まで書いた依頼では、1 点めの器の写真を手本にして残りの 3 点を作ったと、Claude が報告しています。

頼み方の例

同じ題材(架空の器の工房「灰白窯」)で、2 通りの依頼文を別々の会話で送りました。どちらも一字も変えずに載せます。

ひとことだけの依頼

架空の器の工房「灰白窯(はいじろがま)」のホームページを 1 ページで作ってください。デザイン性の高いページにしてください。

写真は AI で作り、人物と文字は入れないでください。住所や電話番号などはすべて架空のものにしてください。
できたら、PC の幅とスマホの幅の画面を撮って見せてください。

デザインの方針まで書いた依頼

架空の器の工房「灰白窯(はいじろがま)」のホームページを 1 ページで作ってください。デザインの方針は次のとおりです。

【誰に何を伝えるか】

  • 読む人: ふだん使いの器を探している 30〜50 代の人。スマホで見る人が多い
  • 伝えたいこと: 灰色がかった白の釉薬(ゆうやく)の、静かな器を作っている工房であること。見たあとに、工房の見学を予約してほしい
  • 載せる内容: 工房の紹介、器 4 点(名前・ひとこと・値段)、作る工程(3 段階)、見学の案内と予約のボタン、所在地と問い合わせ先

【文字と余白】

  • 見出しは明朝体で大きく(PC で 56px 以上・スマホで 32px 以上)、本文はゴシック体で 16px・行間は 1.9 くらい
  • 文字の大きさは 4 種類までにして、大きさの差をはっきり付ける
  • 区切りごとの上下の余白を広く(PC で 120px 以上)。1 行は全角 35 文字くらいまで

【色】

  • 色は 3 色まで: 地は少し灰色がかった白、文字は墨色、差し色は 1 色だけ(くすんだ藍色)を、ボタンと細い線にだけ使う
  • グラデーション・影・角の丸いカードは使わない

【写真】

  • 写真は AI で作る。自然光・無地の背景・器が主役・彩度は低め。どの写真も同じ光と色合いにそろえる
  • いちばん上は、画面いっぱいの写真 1 枚と短い言葉だけにする
  • 器の 4 点は、同じ角度・同じ背景で撮ったようにそろえる
  • 人物と文字は入れない

【動き】

  • スクロールしたときに、写真と文字がゆっくり浮かび上がる程度にとどめる(0.6 秒くらい)
  • 動きを減らす設定にしている人には、動かさない

【雰囲気】

  • 美術館の図録や、器のギャラリーの案内状のような、静かで余白の多い紙面
  • にぎやかな飾り・アイコン・絵文字は使わない

住所や電話番号などはすべて架空のものにしてください。
できたら、PC の幅とスマホの幅の画面を撮って見せてください。

方針を書くときのポイントは 3 つです。

  • 誰に何を伝え、見たあとに何をしてほしいかを先に書く: 載せる内容と、ボタンを置く場所がこれで決まります。
  • 文字・余白・色は数で書く: 「大きく」「広く」ではなく「56px 以上」「120px 以上」「3 色まで」と書くと、できたページを数で確かめられます。1 行の長さと行間は、W3C の WCAG 2.2 の達成基準 1.4.8(レベル AAA)を目安にしました。この基準は、文章の幅を 80 文字(日本語などは 40 文字)以内に、行間を 1.5 倍以上にできることを挙げています。
  • 写真はそろえ方を、雰囲気は物にたとえて書く: 「同じ角度・同じ背景で」「美術館の図録のような」のように書きます。使わないもの(グラデーション・影・絵文字など)も書いておきます。

実際にやってみた

1. 2 通りの依頼を送る

YOBITSUGI AI のアプリで会話を 2 つ作り、それぞれの依頼文を送りました。どちらの会話でも、Claude はまず写真を作り、人物や文字が入っていないかを見てからページを書き、PC とスマホの幅で画面を撮って見直しています。ページができるまでの時間は、どちらも約 7 分でした。

YOBITSUGI AI のアプリで、デザインの方針まで書いた依頼文を送った画面
YOBITSUGI AI に、デザインの方針まで書いた依頼文を送った画面(Claude Opus 5.5)

2. ひとことの依頼でできたページ

ひとことの依頼でできたページ。縦書きの「灰白窯」の題字と、木の台に置いた碗の写真
ひとことの依頼でできたページの最初の画面。左が PC の幅(1440px)、右がスマホの幅(390px)。ページは Claude Opus 5.5、写真は GPT-Image-2.5 Flare が作成

縦書きの題字、大きさを変えて互い違いに並べた器の写真、黒い背景に窯の炎の写真を置いた区切りなど、手の込んだページができました。「お知らせ」4 件や、線で描いた案内図、釉薬の色見本も入っています。何を載せるか、どんな雰囲気にするかは、すべて Claude が決めました。

スマホの幅では、最初の画面の写真が上から 6 割ほどで終わり、その下は英字 2 行だけの空きになっていました。このときの Claude の報告は「崩れはありません」でした。

3. 方針まで書いた依頼でできたページ

方針まで書いた依頼でできたページ。灰色がかった白の壁と台に浅い鉢を 1 つ置いた写真と、「灰の白に、日々の静けさを。」の言葉
方針まで書いた依頼でできたページの最初の画面(直す前)。左が PC の幅、右がスマホの幅。ページは Claude Opus 5.5、写真は GPT-Image-2.5 Flare が作成

最初の画面は、依頼のとおり、写真 1 枚と短い言葉だけです。Claude の報告には、方針の項目ごとに、どう作ったかが数で書かれていました。

  • 文字: 見出しは明朝体で、PC 64px・スマホ 34px です。本文はゴシック体 16px・行間 1.9 で、1 行は全角 35 文字までにしました。文字の大きさは 64・22・16・13px の 4 種類だけです。
  • 色: 地の灰白(#ECEAE5)・墨色(#2A2927)・くすんだ藍色(#3E5466)の 3 色だけです。藍色はボタンと細い線にしか使っていません。グラデーション・影・角の丸いカード・アイコン・絵文字は使っていません。
  • 余白: 区切りごとの上下は PC で 160px、スマホで 96px です。

できたページの CSS を開いて確かめると、色の指定は 3 色、文字の大きさは 4 種類、区切りの余白は 160px で、報告のとおりでした。

4. 並べて比べる

できた 2 つのページを同じブラウザ(Chrome)で開き、表示されている文字の大きさや色を数えました。

比べた点 ひとことの依頼 方針まで書いた依頼
区切りの数 7(内容は Claude が決めた) 6(依頼に書いた内容)
ページの長さ(PC の幅) 約 8,500px 約 5,300px
文字の大きさ(PC の幅) 16 種類(9〜403px) 4 種類(13・16・22・64px)
本文の文字 13〜15px が全体の約 7 割 16px が全体の約 75%
文字の色 15 種類(濃さの違いを含む) 2 種類(墨色と、ボタンの上の白)
写真 6 枚を 10 か所で使用。光と背景は 1 枚ごとに違う 8 枚を 8 か所で使用。光と色合いがそろっている
予約・問い合わせのボタン ページの最後に 2 個 見学の案内のすぐ下に 1 個
動きを減らす設定への対応 あり あり

「動きを減らす設定」は、必須でない動きを減らすよう OS で設定している人に合わせるための、CSS の機能(prefers-reduced-motion)です。ひとことの依頼のページにも入っていました。

器を紹介する部分の比較。左は大きさや背景の違う写真を互い違いに並べ、右は同じ角度・同じ背景の 4 枚を横に並べている
器を紹介する部分(PC の幅)。左がひとことの依頼、右が方針まで書いた依頼。右は 4 点とも同じ角度・同じ背景になっている

比べて分かったことは 3 つです。

  • ひとことの依頼でも、手の込んだページはできる: ただし、色の数・文字の大きさ・写真の雰囲気は Claude が決めます。今回は、本文の文字が 13〜15px と小さめで、写真の光や背景は 1 枚ごとに違いました。
  • 方針に書いたことは、そのまま守られる: 色は 3 色、文字の大きさは 4 種類、器の写真は同じ角度と背景、予約のボタンは見学の案内のすぐ下、という形になりました。
  • 方針に書かなかった所は、Claude の判断になる: スマホの最初の画面で器が端で切れる、スマホで器を 2 列に並べる、といった所は依頼文に書いておらず、次の直しが必要でした。

どちらが合うかは、ページの目的によって変わります。見た目の方向から任せたいときはひとことの依頼で始め、伝えたい印象が決まっているときは方針を書く、という使い分けになります。

5. 画面を見て直しを頼む

方針まで書いた依頼のページを見て、同じ会話で 4 点の直しを頼みました。

ありがとうございます。画面を見て、4 点直してください。

  1. いちばん上の言葉「灰の白に、日々の静けさを。」をもっと大きくしてください(PC で 96px くらい・スマホで 44px くらい)。ほかの見出しの大きさはそのままにしてください
  2. スマホのいちばん上で、器が画面の右端で切れています。器の全体が見えるように、写真の位置か大きさを直してください
  3. スマホの器 4 点は、説明の文が 1 行 8 文字ほどで折り返していて読みにくいです。スマホでは 1 列にして、写真を大きく見せてください
  4. 住所の県名が実在のもの(長野県)で、電話番号も実在しそうな番号です。県名は実在しない名前に、電話番号は 000-0000-0000 に、郵便番号は 000-0000 にしてください。本文の「信州」も外してください

直したら、PC とスマホの画面をもう一度撮って見せてください。

約 2 分で、4 点とも直ったページが届きました。

スマホの幅の画面の、直す前と直したあと。最初の画面は器の全体が見えるようになり、器の一覧は 2 列から 1 列になっている
スマホの幅(390px)の画面。左から、最初の画面の直す前・直したあと、器の一覧の直す前・直したあと

スマホの最初の画面について、Claude は「横長の写真を縦の画面に合わせて切っているため、器がどうしても大きく写り端が切れてしまいます」と原因を説明し、スマホ用の縦長の写真を 1 枚作って差し替えました。言葉を 96px にすると、PC の幅では文末の「。」が器の縁にかかったため、言葉の位置を少し上げた、とも報告しています。

YOBITSUGI AI のアプリで、直したところの報告が届いた画面
直しの報告の画面。頼んだ 4 点のほかに、文字の大きさが最初の方針の「4 種類まで」から 1 つ増えたことも書いてある

報告の最後には、いちばん上の言葉だけを大きくしたので、文字の大きさが 5 種類になり、最初の方針から 1 つ増えたことが書かれていました。

直したあとのページの最初の画面。PC の幅では言葉が大きくなり、スマホの幅では器の全体が見えている
直したあとの最初の画面。左が PC の幅(言葉は 96px)、右がスマホの幅(言葉は 44px・写真はスマホ用の縦長のもの)

うまくいかないとき

今回、実際に起きたことから書きます。

  • 2 つの会話の保存先が重なった: 2 つの会話を同時に進めたところ、どちらも同じ名前のフォルダに保存し、片方の index.html がもう片方に上書きされました。上書きされた側の Claude が気づいて、別のフォルダに保存し直しています。同じ題材を複数の会話で試すときは、「〇〇というフォルダに保存してください」と、会話ごとに違う名前を依頼文に書きます。
  • 架空の情報に、実在の地名が混じった: 「すべて架空のものに」と書いていても、方針まで書いた依頼のページでは、住所に実在の県名が入り、電話番号も実在しそうな番号でした。「県名は実在しない名前に、電話番号は 000-0000-0000 に」と、形まで書くと直りました。
  • スマホの最初の画面で、写真が切れたり空きができたりする: PC 用の横長の写真を縦の画面に使うと、主役が端で切れることがあります。今回は、スマホ用の縦長の写真を作り足してもらって直しました。「崩れはありません」と報告されていても、画面の画像は自分の目でも確かめます。
  • 直しが、最初の方針と合わなくなる: 見出しを 1 つだけ大きくすると、文字の大きさの種類が増えました。直しを頼むときに、最初の方針のどれを優先するかも書いておくと、行き違いが減ります。
  • 見る端末によって書体が変わる: できたページは 2 つとも、端末に入っている明朝体とゴシック体を使う指定で、Web フォントは読み込んでいませんでした。公開の前に、手元のスマホと PC でも開いて確かめます。

YOBITSUGI AI でできること・できないこと

今回試した範囲で分かったことです。

  • できたこと: 写真つきの 1 ページのホームページを作る・方針に書いた数のとおりに文字や余白や色を決める・PC とスマホの幅で画面を撮って見直す・スマホ用の写真を作り足す・画面を見て頼んだ直しに応じる。
  • 人が決めること: できたページが、自分のお店や会社に合っているかどうかの判断です。
  • 試していないこと: インターネットへの公開、複数のページがあるサイト、予約フォームのようにサーバー側の仕組みが要る機能は、この記事では試していません。今回の「見学を予約する」ボタンは、メールの作成画面を開く形でした。公開までの流れは Web サイトを作るなら で紹介しています。

料金の目安

YOBITSUGI AI は月額の費用がなく、使った分だけクレジットが減る仕組みです。モデルごとの金額は 料金とシミュレーション で確認できます。

今回は、ひとことの依頼の会話が約 181 クレジット、方針まで書いた依頼の会話が約 330 クレジット(うち直しの依頼が約 76 クレジット)で、合わせて約 510 クレジットでした(2026 年 10 月時点)。Claude の報告では、方針まで書いた依頼の写真 8 枚の生成が約 56 クレジット、直しで作り足した縦長の写真 1 枚が約 9.5 クレジットです。残りは、ページを書く・確かめる・直すためのやり取りと、ワークスペースの稼働の分です。

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出典

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