World LabsのFrameboy公開 Atlasをブラウザで最大15fps
執筆・監修: 佐々木 航公開 更新 3 分で読めます
カメラの位置を決めては数十秒待っていた生成が、動かしたそばから画面に出るようになります。World Labsは11月5日、世界モデルAtlasをリアルタイムで動かすデモFrameboyを、研究プレビューとして公開しました。クラウドのGPUで作った映像をブラウザへ最大15fpsで送り、利用者はカメラを操作しながら世界の中を動けます。
Atlasは、World Labsが9月に発表したモデルです。文章、画像、動画、3Dを入力に、カメラの位置を指定して次のコマを1枚ずつ作ります。Frameboyで動くのはAtlasそのものではなく、速さと効率のために調整した派生の版です。
1枚の画像から作った世界を歩ける
Frameboyで探索できるのは、World Labsが用意した場面です。1枚の画像から始めて、Atlasが別の角度の視点を足した場面に加え、有名な建物などを複数の方向から撮った写真から作った実在の場面もあります。昨年公開した小型モデルRTFMは既存の視点のあいだをつなぐのが中心でしたが、Atlasは画像1枚や文章1つからでも場面を作れます。
自分の素材から作るなら、WebアプリのViewfinderを使います。コマを1枚ずつ作って場面を組み立て、準備ができたらFrameboyの画面を重ねて歩き回る流れです。ただ、Viewfinderは今のところ限定のベータ版で、順番待ちに登録する必要があります。
待ち時間が減ると、試行錯誤のやり方が変わる
World Labsが速さを重視する理由は、失敗の費用です。1回に数十秒から数分かかると、利用者は慎重に計画を立てるしかありません。すぐに結果が出れば、思いつきをその場で試せます。用途の例は、映画の撮影場所の下見、工事の進み具合の確認、ゲームのステージの試作、ロボットの訓練用の環境です。
一方で、制約もあります。Frameboyには強力なクラウドのGPUが必要で、手元での描画より費用は高いと同社も認めます。今回の発表に料金やAPIの案内はありません。また、用途は違いますが、Runway Charactersの24fpsと比べると15fpsは低めです。
ここからは編集部の見方です。今は業務のツールというより、リアルタイムの世界モデルで何ができるかを体験するためのデモと考えるのがよさそうです。実際の業務で使えるかは、自分の素材を扱えるViewfinderの公開と料金を見てから判断しても遅くないでしょう。同じ世界モデルでは、GoogleのGenie 4も比べる相手になります。
World Labsは9月に、AMDへの合流を発表しました。Atlasは、現時点ではYOBITSUGI AIからは使えません。
出典
- Frameboy: Atlas in Real-time(World Labs・2026年11月5日)
- Atlas: A World Model for Spatial Intelligence(World Labs・2026年9月1日)
- Frameboy(World Labs・2026年11月6日確認)
