Microsoft AI の診断 AI MAI-DxO、Science に論文
公開 2 分で読めます
Microsoft の AI の研究開発の部門 Microsoft AI は 10 月 23 日、診断を支える AI のシステム「MAI-DxO」と、その力を測る評価「SDBench」についての論文を科学誌 Science で発表しました。医師国家試験のように最初に情報がすべて示される問題ではなく、実際の診療のように少しずつ情報を集めながら診断を進める力を測っています。
SDBench では、AI や医師は限られた情報から始め、次に何を尋ね、どの検査をするかを選びます。米国の医学誌 NEJM の症例検討から取った 304 の難しい症例と、米国の救急外来のよくある症例(MIMIC-IV-ED)の 2 つで調べ、正答率と、選んだ検査などの費用を測りました。
要点
- MAI-DxO は、複数の「仮想の医師」が診断を出し合い、反論しながら進める作りです。
- NEJM の難しい症例で、MAI-DxO の正答率は 83% でした。
- 同じ症例で医師は、資料を使わないと 22%、教科書やインターネットを使うと 36% でした。
- 救急外来のよくある症例では、MAI-DxO が 80%、医師が 47% でした。
- 費用を重んじた設定では、81% の正答率を、比べたシステムの半分以下の費用で出しました。
- SDBench の一部の症例と、採点や費用の見積もりのコードを公開しました。
MAI-DxO は、1 つのモデルにすぐ答えを出させるのではなく、役割の違う AI に何回も議論させ、新しい検査の結果が出るたびに見立てを直します。検査ごとに、得られる情報と費用を比べて選ぶのも特徴です。仕組みを変えずに中の言語モデルを GPT-5.5 などの新しいものに替えると、成績がさらに上がったとしており、特定の世代のモデルに頼らない方法だとしています。
Microsoft AI は、評価の点数だけでなく、実際の病院での力が本当の試験だとしています。米国のベス・イスラエル・ディーコネス医療センターと組み、患者がシステムと直接やり取りし、医師の判断と比べる研究を始める予定です。メイヨー・クリニックとも共同で取り組んでいます。
日本の利用者にとって
使った症例は米国のもので、日本の診療での成績は示されていません。MAI-DxO は研究のシステムで、一般には提供されていません。1 つのモデルに任せず、複数の AI に役割を分けて議論させる進め方は、医療以外の難しい判断の仕事でも参考になります。
YOBITSUGI AI で使えるか
現時点では YOBITSUGI AI からは使えません。
出典
- Building Medical Superintelligence(Microsoft AI・2026年10月23日)